いくつになっても今日がはじまり

羽生章洋の個人的な記録

業界

私自身は、今はソフトウェア業界にいるのだと自分では思っています。あるいはアプリケーション業界とでも言うのでしょうか。少し前までは、システム開発あるいは受託開発の業界だったのでしょうけど、今はそういう大規模なことはやっていない一方で、相変わらず業務で使うアプリの開発をしてたりするので、面倒なのでソフトウェア業界ですと言っています。アプリという言葉がスマホ絡みもあって定着してきてるので、アプリ屋さんですというほうが通りが良い時もあるので、そう名乗ったりすることもあります。業務フロー屋さんです、と言っても通じないので、ソフトなりアプリなりを引き合いに出してますが、ゲーム作ったりするんですか? と言われて困っちゃうのは20年以上仕事してますが相変わらずです。。一方で、会社経営を10年ほどやってますから、いわゆる経営者業界の人間でもあります。IT業界です、とは言わなくなりました。

業界向け、というのは思った以上に色々とあります。雑誌や広告やコミュニティ。イベントなどもそうですね。同業、と言ったときに、コンピュータ関係だけじゃなくて社長業をしてる方々も同業ということになったりします。経営者限定の異業種交流会というのは、そういう意味では経営者業界の同業者の集まりであるとも言えます。

同業というのは気持ちが分かり合い易い反面、外に対して麻痺しがちです。例えば、技術者同士で集まるとユーザ目線が忘れられがちです。経営者同士だと苦労話に共感し合う一方で、従業員の感じ方に鈍感になりがちです。これは割と誰でも同じようなものがあって、似たようなケースだと自社の内部のことばかりに目が行ってしまって、社外からの見え方・見られ方に気が回らないというようなのが該当するように感じます。

それを痛感するようになってから、意図的に同業と目される方々とは距離を置くようにしています。同業同士で集うのが悪いというのではなくて、お客様あるいはユーザの感じ方をこそ最優先に、敏感に感じ取りたいと思うからです。最近になって、ようやくほんの少しだけそういうことが感じられるようになった気がします。多分に勘違いのような気がするのですけどw そうなってくると、なるほど今まで上手く行かなかったのも宜なるかなということも色々と見えてきました。

例えば原発業界、例えば芸能界、例えば政治業界、例えば音楽業界、、、と、これまで華やかだったり立派そうに見えていた業界が、ことごとく行き詰って閉塞しているように見受けられます。それは門外漢だからそう見えるだけで、内部の人たちはまた違う感想をお持ちなのでしょうけど、いち顧客としての自分を鑑みたときに、そのギャップというのは怖いなぁと思うのです。翻って自分自身がお客様に対してどうなのか、ということを考えると、改めて他人の振り見て我が振り直せということを考えないといけないと痛感する次第です。

ようやくほんの少しですが、こんな自分でもお客様のお役に立てるのかもしれないと思えるようなものが形になりつつあります。まだまだあと数年は芽も出ないのでしょうけど、居心地の良さへの誘惑に耳を塞いで、地道に継続したいなぁと思う次第です。